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君を甘やかしたい

「ん…はっ……」



 静まり返った暗い部屋に、自分の吐息だけ響いていることが
堪らなく恥ずかしい。先程から自分を組み敷いている男も微かに
声を漏らす。

 俺は男と寝るのは初めてだ…そう言うと、赤井は目を見開いて
驚いた。そうか…てっきり俺は任務でそういう仕事もしているのかと
思っていたよと正直に囁かれる。

 最高のプレゼントだな…優しく頬に触れて微笑むFBIの顔は
今までに見たことがないほど崩れていた。たぶん、俺の頬も暗がりの
中でさえ分かるほど真っ赤になっていたはずだ。



「あか…もう…いいからっ…」
「まだ2本だ。君を傷つけたくない」



 馬鹿野郎…何でそんなに優しくするんだ…俺は今までお前に対して
取り返しのつかないことをしてきたっていうのに…
 赤井は俺が何も発しなくなったことに不安を覚えたのか、横にある
明かりを少しだけ照らした。



「点けるな…って…あぁっ!…んっ…」
「降谷くん…声を聞かせてはくれないのか」
「んぅ…んんっ!」



 羞恥に顔を真っ赤にして視線を逸らす彼の行動は、逆に自分を煽る
効果でしかない。3本目の指を差し入れた赤井は、執拗に俺の良い所を
探し当てしつこく責め立てる。

 噛み癖がついている俺の腕をはぎ取り、手を絡めると深く舌を入れて
口付けてきた。ゆっくり指を引き抜きながら、自身の熱いものをそっと
当てながら入れるぞと吐き捨てる。

「ん…ん…」それでもなお俺の身体を気遣いながら推し進める赤井の行動が
胸に迫った。やめろ…優しくするな…そう呟くと今からはその甘い願いも
聞けそうにないがな…と一気に押し込んだ。



「んあ!…はっ、ああっ!」
「っ…く…」
「まっ…ゆっくり…あっ、はっ…」



 君の顔は綺麗だ…動きを止め、俺を見つめる赤井と目が合うと降谷は
動揺した。愛しい人とする行為はこんなにも素晴らしいものだとは…
今になって気が付くなんて情けないなと赤井は言う。

 さらに頬を染めているであろう自分は再び腕で表情を隠そうとしたが
勢いよく止められる。好きだよ零…初めて名前を呼ばれた安室は心臓が
飛び出しそうなほど肩が震えた。

 最終段階に入ろうとした赤井は、声を出すのが嫌なら俺が塞いでやる
と思いきり俺の身体に重心をかけた。両足を抱えられながら身動き出来ない
降谷は思わずのけぞる。



「や…あかい、ああっ、ん!んぅ…ん、ふっ、んん!」
「ふっ…ん……はぁっ…」



 優しさと激しさが交互に押し寄せて、俺の目からはいつの間にか涙が
溢れていた。赤井は、降谷の呼吸を整えさせるために律動をゆっくりにして
顔中にキスを降らす。

 そのうち、意識が飛ぶほど揺さぶられながら続けられる律動は、降谷が
叫んでも止めてくれることはなくやがて眠りに落ちていった。



********************************************************



 どれくらいの時間が経ったのだろう。外に目をやれば、もう朝日が
微かに差し込んでいる。ベッドから出ようと身体を少し動かしたが痛みで
腰が起き上がらない。

 隣で寝息を立てている男が、FBI一のスナイパーだなんて俺以外に
誰が知っているのだろう。こんな無防備な寝顔をさらすのは自分の前だけ
なのかと思うと余計に照れくさかった。

 これでもう元の関係には戻れない…俺も自分の気持ちを認めざるをえない
ってことだな…お互いの仕事柄、いつまで一緒に居られるか分からない。
でも、安室は静かに覚悟を決めていた。

 コイツ…俺があれだけ初めてだって言ったのに…でも、赤井は確かに
手加減していた。その事実だけはさすがの俺でも分かる。もぞもぞしていると
隣の男も目を覚ましたようだ。

 腰に手を回され、引き寄せられた安室は思わず声を上げて身体を硬直
させる。その可愛らしい反応に赤井も思わず微笑む。



「君は本当にこういうことに慣れていないんだな…反応がバージンのようだ」
「なっ…バカにしてんのか!!」
「違うさ。また君を抱きしめたくなる」



 そのさりげない言葉が俺の五感をくすぐる事を分かっていないのだろうか。
安室は腰に巻き付いているその手を引っぺがした。今日は午後からポアロなので
そろそろ準備しますと呟く目の前の恋人。

 朝食は何が食べたいですか赤井?とさりげなく聞いてくれる所が今までの
関係が変化したことを物語っていた。



「君が食べたい」
「え?うわ、ちょっと…!あっ…」



 まだ最後の抱擁から数時間しか経っていない降谷の身体は、軽く触れるだけで
すぐに反応し始める。これ以上はヤバイ…安室は本能で赤井を押しのけるも
赤井の力には敵うはずもない。



「あ、かい…これ以上は本当に…!」
「…どうした?」
「僕の身が持たないです…」



 普段の彼の姿からは想像もできないほど、頬を真っ赤に染めて抵抗する零の
態度は赤井の心を鷲掴みにして当分離してやれそうになかった。
 結局、己が出勤するぎりぎりまでFBIに鳴かされることになる安室であった。

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